
― 御社の事業内容を教えてください。
食品卸売業として、メーカー様と顧客の皆様との間をつなぐような仕事になります。学校給食、老人ホームなどのメディカル給食、社員食堂などの産業給食などの納品を行うのがメインです。4年ほど前からは、一部の車両で一般貨物事業も開始しました。兵庫県姫路市の本社をはじめ、神戸、大阪、岡山、福岡などに営業所を置いています。車両は全部で119台あり、現在はおよそ半数にナウトを導入。来年度も導入車両を増やしていき、最終的には全車両への導入を予定しています。
- 御社では2020年2月から徐々に導入を増やしていただいていますが、そのタイミングでナウトの導入を始めたのはなぜでしょうか?
それが、とても良いタイミングでナウトに出会えたと思っています。弊社は、近畿DCでは運行管理者が常時社内にいるような体制を取れていますが、他の拠点は運転手をしながら管理もしているような状況です。当時はSDカードに記録するタイプのドライブレコーダーを導入していましたが、SDカードを毎日抜いて映像を確認して……というやり方は、管理側の負荷が非常に大きいということを感じました。また、事故発生時にSDカードに残っている映像を観てみようと思ったら、機械が壊れて映像が観られなかった、ということが相次ぎ、通信型のドライブレコーダーで良いものはないかと展示会に出かけた際に、ナウトをご紹介いただくことになりました。
- ナウトをテスト導入していただいて、最初にどのような印象を持たれましたか?
藤田氏)以前のドライブレコーダーが検知していたのは、急発進や急ブレーキ程度。ナウトのようにシートベルト未着用、喫煙、スマホ操作といった行動には反応していませんでした。ナウトを導入することで、リアルタイムにその場での指導ができるだけでなく、加速度センサーにふれない挙動の指導もできるようになったのは大きいと考えています。たとえば「前の車に合わせて走っていたら速度超過してしまった」という過失はあり得ますが、「スマホを見る」という動作は自分で能動的に行っているもの。それが大きな事故の原因にもなり得るわけですが、どう指導してどう防いでいくかというのが非常に難しいと感じていたんです。ナウトはAIがしっかり検知して知らせてくれるので、指導に活かせることがわかりました。テスト導入で、ナウトが付いている車とそうでない車で指導のしやすさが変わるという結果だったので、運転することが少ない一部の車両を除き、現在は全車両にナウトを導入しています。
- ナウトを導入したことにより、安全運転指導のやり方などに変化はありましたか?
安藤氏)まだ全車両に導入してから3、4か月ほどなので、操作を覚えながらではありますが、各営業所の所属長から従業員への指導を行っています。コロナ禍ということもあり、オンラインでマンツーマンの指導を行うなど工夫してくれていますね。運行中の詳細なデータがわかるので、所属長もきめの細かい指摘ができるようになり、これから徐々に効果が出るようになるのではと期待しています。事故発生件数にはまだ変化は見られませんが、効果を感じたのが追突事故です。ナウトを導入する前と比べて、大きな追突事故は確実に減っています。また、ナウトの勉強会で事故の瞬間の車内映像を流した際、言葉では伝わらない強い衝撃まで画面から伝わってきて、「やはり事故は怖い、危険なことだ」ということを従業員に改めて感じてもらうことができたと思います。今後の教育にも活用していきたいです。
- 御社ではベラスコア(ナウト独自の安全運転スコア)の数値を社内表彰制度に活用しているとうかがいました。
藤田氏)はい、経営計画書の中に交通安全に関する方針を立て、ベラスコアを評価の対象にしています。ドライバーの中から優秀者を3名選出し、金一封と私から直筆の手紙を贈り表彰を行っています。
- どのようなドライバーが優秀者として選ばれるのでしょうか?
藤田氏)前提として、無事故・無違反であること。年度末にこの一年間でどれぐらい事故があったかを一人一人チェックし、無事故・無違反かつ特にベラスコアの得点が高かった人を各所属長に推薦してもらい、その中から表彰者を決めています。

安藤氏)所属長には、人となりや就業姿勢など、数値からは読み取れない部分も重視して推薦するドライバーを選んでもらっています。成績の悪い人を叱ることも大切ですが、良い成績の人を褒めて表彰することで、従業員には「ナウトを使うメリットがある」という意識を持ってもらえればと思っています。車内を撮影することで、どうしても「プライバシーが守られていない」と感じ、ナウトの導入にネガティブな反応を示すドライバーもいますので。
- ナウトに抵抗感のある従業員の方々には、どのように対応していらっしゃるのでしょうか?
藤田氏)車内録画に対して、警戒する気持ちもある程度は理解できますので、そこは焦らずに教育していくしかありません。一方で、ナウトを隠そうと意図的にサンバイザーを下げたことが事故につながった事例も上がっていますので、そうした行為をしている従業員には、所属長から厳しく指導するよう伝えています。「ナウトを導入していたので、事故が相手側の過失だったことが証明できた」、「走行中に偶然事故現場に遭遇し、ナウトに事故当時の映像が残っていたため、警察や被害者の方から感謝された」といった報告や、社用車の盗難被害に遭ったものの、ナウトの位置情報ですぐに場所がわかり、スピード解決したこともありました。そのようなことがあるたびにナウトの有用性を発信していくことで、従業員の意識も徐々に変わっていくことを期待したいです。
- 今は従業員の皆さんの意識醸成のフェーズということですね。
藤田氏)そうですね。指導する側の意識も大切なので、ナウトがイベントを検知するたびに所属長にメールで通知する設定にし、その都度指導するよう伝えています。最近では、運転中に喫煙してはいけないことを社内に周知したばかりなので、しばらくはそこを重点的に指導していく方針です。
- ナウトをご活用いただく中で、改善してほしいという点はありますか?
安藤氏)乗車する際の顔認証で、似た輪郭の人を同じ人間だと認識してしまったり、シートベルトと似た色の服を着ていると「シートベルト未着用」と判断してアラートが鳴ったりすることがあります。もう少しAIの認識精度が上がればいいなと思いますね。
- 貴重なご意見ありがとうございます。検知機能は今後もバージョンアップを図り、その他の機能についても順次改善を図っていますので、ご期待いただければと思います。また、ナウトを導入して良かったと思う点がありましたら教えてください。
藤田氏)先日、実際にあったことなんですが、あるドライバーが運転中に警察官に止められて「今、スマホを触っていましたね」と疑われたそうなんです。本人はやっていなかったので、ナウトが車内録画をしていることを伝え「疑うなら、映像を見せましょうか?」と返して、違反扱いされるのを防ぐことができました。もしナウトを入れていなかったら、警察に言われるがまま違反切符を切られていたかもしれない。ナウトを入れていて助かったな、と思った事例でした。それから、安全運転の観点とは別に、誰がどこにいるかをリアルタイムで把握するのに役立っています。これを活用すれば、たとえば忙しい日にアクアクララのデリバリーの注文が入った際、ナウトで近くにいる人を探して配達を指示するという使い方もできる。所属長には、そうした仕事の効率化にもつなげてほしいと伝えています。
- ナウトを効果的にご活用いただき、ありがとうございます。最後に、AIレコーダーの導入を検討している企業様に対して、ナウトを薦めたいポイントを教えていただけますか?
藤田氏)やはり、車内の映像を撮れることで、ドライバーが何をしていたかということがつぶさにわかるという点です。ナウトのWeb画面の構成も、外の映像、中の映像、スピード、位置情報が一目でわかるというのがとても便利で、事故がいつどこで起こったかもすぐに把握できます。危険運転映像やベラスコアなどの安全運転指標が記録されることで、従業員も納得できるような指導に活かせるはず。導入コストはかかりますが、使い方によっては価格以上の効果が得られるのではないかと期待しています。
取材協力: エネジン株式会社 (https://www.enegene.co.jp/)
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