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【交通安全ニュース解説コラム】第20回 改めて確認するシートベルトの重要性

みなさんこんにちは、ディ・クリエイトの上西です。
先月は北海道釧路市で立て続けに3件もの死亡交通事故が発生しました。
いずれの事故もスピードの出しすぎが原因と見られていますが、北海道警察の見解では、シートベルトを着用していれば助かった可能性が高いとされる事故もありました。
これらの事故を受けて警察は、運転席や助手席はもちろん、後部座席においてもシートベルトの着用を徹底するよう改めて呼びかけました。

シートベルト着用の義務

私が配信している事故防止番組の中でも、非常に多くの方にご視聴頂いた動画があります。
それが、シートベルトを着用していなかったがために、衝突の衝撃で運転者が車外放出される動画です。
幸い運転者に大きな怪我はなく、3日ほどで退院されたのですが、映像はとても衝撃を受けるものです。
動画をご覧になった方の多くが、「これは死亡事故の映像ではないのか」と質問をするほどです。
みなさんは運転をする時にシートベルトをしているでしょうか。
おそらく、この記事を読んでくださっている方のほぼ100%が、運転時にはシートベルトを着用しているかと思います。
では、みなさんがタクシーで後部座席に座る時や、パートナーやお子さんを後部座席に乗せる時も、シートベルトの着用を徹底していますか?
この質問を読んで、ドキッとされた方が半数くらいはいらっしゃるのではないでしょうか。

シートベルトをするのは「検挙されるから」?

日本における後部座席のシートベルト着用率は50%未満です。これは一般道での数字です。
シートベルトをしていない方に理由を聞くと、そのほとんどは「警察に検挙されないから」という返答です。
シートベルト着用は全席義務とされています。
ただし、後部座席でのシートベルト未着用で検挙されるのは、高速道路においてのみです。
一般道では検挙されないので、残念ながらシートベルトを着用しない方がとても多いです。
しかし、車外放出された場合、衝突した車両や後続車に轢かれてしまったり、中央分離帯や電柱などに衝突したりして亡くなるケースが非常に多いです。
みなさんのパートナーやお子さんが、シートベルト未着用で放出されたらどうなってしまうか、考えたことはありますか?
後部座席だから、ちょっとの距離だから、大丈夫。
そんな風に考えていませんか?
前述した車外放出の事故映像では、放出された運転者をたまたま運よく衝突した側の車がよけたので、死亡事故にはなりませんでしたが、事故は郊外の一般道、しかも、コンビニの駐車場から出ようとした時に起こりました。
「ほんのちょっとだから大丈夫、近所だから大丈夫」ではないのです。
どんな所でも起こり得るのです。
検挙されるか・されないか、ではないのです。大切な命を守れるか・守れないか、の話をしているのです。

自分と大切な人の命を守るために

事故を起こした際に、シートベルト未着用で死亡するのは、未着用の本人とは限りません。
未着用の方が前方に飛ばされ、前に座っている方が亡くなる事もあるのです。
自分の命を守るためだけではなく、同乗者の命を守るためにも、シートベルトは着用しなくてはならないのです。
ドライブレコーダーの事故映像を見ることで、事故時の想定を増やせます。想定が増えると、運転行動が変わります。
ぜひみなさんもドライブレコーダーの映像を沢山視聴して、ご自身の事故防止に役立ててください。

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執筆:上西 一美
株式会社ディクリエイト代表
一般社団法人日本事故防止推進機構(JAPPA)理事長
Yahooニュース公式コメンテーター

1969年生まれ。関西学院大学法学部卒業。大手企業を経て神戸のタクシー会社に25歳で入社。27歳からその子会社の社長に就任。その経験を元に、2004年ディ・クリエイトを設立し、交通事故防止コンサルティングを開始。ドライブレコーダーの映像を使った事故防止メソッドを日本で初めて確立し、現在、年間400回以上のセミナー活動をこなす。2万件以上の交通事故映像を駆使し、その独特の防止策で、依頼企業の交通事故削減を実現している。2019年よりYouTube番組『上西一美のドラレコ交通事故防止』を毎日更新中。

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