Case Study

導入事例

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Nauto Safety Stories – One-or-Eight合同会社 無事故はプライスレス。導入コスト以上の成果を実感

  • One-or-Eight合同会社
  • 代表取締役社長
  • 中村洋文 氏

One-or-Eight合同会社
代表取締役社長
中村洋文 氏

事故が減らない状況に危機感
テクノロジーでの解決を模索

-御社の事業内容を教えてください。

中村氏)弊社では在宅介護サービス事業を行っています。訪問看護、訪問介護、訪問入浴、居宅介護支援という4つの介護保険事業を展開しており、高齢者の方、障がいを持っている方、病気を持っている方などのお宅に訪問し、適切なサービスを提供するのが私たちの仕事です。訪問の際には社用車を使用しており、栃木県内にある2拠点合わせて現在実働しているのは14台。ほとんどが軽自動車で、すぺての車両にナウトを導入しています。

-ナウト導入以前、安全運転に関して、御社ではどのような課題を抱えていましたか?

中村氏)私自身が離島出身ということもあって、弊社では「医療介護における地域格差をなくす」という理念を掲げており、遠方や僻地にあるお宅にもすすんで訪問しています。その中で、交通事故が減らなかったというのが大きな課題でした。お恥ずかしい話ですが、毎月のように大なり小なりの事故が発生しており、車両が全損するような事案もありました。事故が多ければ、当然それだけ保険料も上がってしまい、経営を圧迫していく。全てにおいて悪循環でした。安全については社内で厳しく啓発を続けてきましたが、なかなか事故が減りません。車両の破損ならどうとでもなりますが、どうにもならないのは、運転手や被害者の方など、人の命です。それはどれだけお金を払っても買い戻せるものではありません。このままではいつか重大事故が起こってしまうという危機感がありました。テクノロジーを活用してこの問題を解決できないかと考えていたときに、ナウトの存在を知りました。運行記録もしっかり取れるし、GPSで車両の位置情報もわかる。他の製品が候補に挙がったこともありましたが、機能面でナウトが一番良いのではないかと考えました。

ヒヤリハットを即時共有
事故の場面でもナウトが活躍

-ナウトでどのように運行管理やデーク活用をされているか教えてください。

中村氏)私と統括担当者との二人体制で管理しており、週に一回、データをレポートに取りまとめて全職員に展開しています。社内ルールとして、ペラスコアが80点に届かなかった職員は私と面談を実施。また、事故もしくは事故に近いヒャリハットが発生した場合は、社内チャットツールですぐに情報共有しています。実は昨夜も、飛び出してきた車と接触しそうになったヒャリハット案件がありました。発生から30分後にはその場面の動画を社内チャットで共有し、要因を探ったり、他の職員も意見を出したりと、チャット内で検証を行いました。危険があった場合に、すぐさま情報共有できるのが素晴らしいですね。事故が発生した場合は、GPS情報に基づいて私自身がすぐに現場に向かい、状況の確認を行っています。事故が起こると、当事者同士は気が動転しているので、記憶があやふやになりがちです。相手側が「そちらからぶつかってきた」と主張しても、ナウトには証言と異なる動画が残されていたりします。警察の方にも立ち会っていただき、その場で動画を確認すれば一目瞭然。言葉で説明するより確実なので、非常に安心感があります。

-ナウトの導入を職員の皆さんに伝えた際の反応はいかがでしたか?

中村氏) 最初は「監視されているように感じる」と拒否反応を示す職員もいました。ナウトの動画を社内で共有することにも否定的な意見がありましたが、「共有するのは安全運転の啓発のためであり、事故やヒャリハットに関する内容に限る」と説明をし、了承をもらっています。結果的に、導入したことによって「事故を起こせば確実に社内に周知される」という意識が抑止力になっていますし、どんな場面で事故が起きたのかが動画で展開されるので、社内で「この道は危ない」「こんなときは要注意」という情報の共有がスムーズになりました。ナウトの導入から3年ほど経ちますが導入前は年間で十数件発生していた事故が、現在は年1、2件程度に減少。確実に成果が出ているのを感じます。

職員の安全運転意識に変化
業務以外の時間にも好影響

-ナウト導入以前から働いている職員の方もいらっしゃるかと思います。そういう方たちの運転に変化はありましたか?

中村氏)はい、変わっています。採用時の履歴書に「今まで無事故」と書いていた職員も、実際の運転の様子を見てみると、片手でハンドルを握っていたり、腕時計やスマホに視線を落として運転していたり…今まで無事故だったのは、偶然だったんだと感じるような運転をする者もいました。ナウト導入後は、見られているという意識が根付いたのか、ベラスコアの点数も高水準をキープしています。職員の車に同乗することがありますが、普段の運転の様子を見ていても、以前と比べてとても丁寧になっていると感じます。

-じっくりと時間をかけて、職員の方々の意識が変わっていったんですね。

中村氏) 私たち介護業界や医療業界というのは、どうしても人の入れ替わりが激しくなりがちです。そのため、どれだけ教育をしても、人の入れ替わりによって安全運転に対する意識も一旦ゼロにリセットされてしまうんです。しかしながら、それは決して事故の言い訳にはなりません。そういう意味でも、長く働いている職員の姿勢が、変わってきているのは感じますね。新しく入った職員に対して「うちの社長は運転に関して厳しいよ」「ナウトでちゃんと見られているよ」と、すすんで啓発してくれる。それだけでも事故は減ります。現在は、安全運転に対する意識のべースが醸成できているので、どれだけ職員が入れ替わっても、ゼロにはリセットされません。ナウト導入から3年かかり、ようやくその好循環が確固たるものになってきたと感じています。

-ナウトの導入によって、他にどのような影響がありましたか?

中村氏) 予想外だった成果としては、ガソリン代が減ったことです。ナウト導入当初と比ぺて車両台数が 10台から14台に増えているのですが、全体のガソリン代はあまり変わっていません。ナウトを導入して運行管理をする前までは、職員の自由度が高く、訪問の合間に私用の買い物や用事を済ませているようなこともあったようです。GPSで位置情報を把握できるようになったことで、業務外の寄り道が減り、結果的にガソリン代が抑えられているのだと思います。また、職員の中には「プライベートで運転していても(ナウトの)アラートが鳴ったのが聞こえたような気がする」と話す者もいます。わき見運転をしたり車間距離を詰め過ぎたりするとアラートが鳴ることに慣れているので、ナウトを設置していない自分の車を運転しているときでも、アラートを鳴らさないような運転を心がけるようになったというのです。そこまで職員にナウトが浸透し、業務中のみならず業務時間外でも安全運転の意識が根付くようになったというのは、嬉しい驚きでしたね。

タイムロスなく現場に急行
利用者にさらなる安心を

-同じ業界の方や他社様に向けて、ナウトの導入を勧めたい点を教えてください。

中村氏) 事故防止や安全運転の意識向上が図れるのはもちろん、GPSでリアルタイムに位置情報がわかることは、我々のような訪問介護・看護事業を行っている業種にとって非常に有用だと思います。急患の利用者様から「今すぐ来てほしい」とSOSが入ることも珍しくありません。以前であれば、職員の場所を把握できていないため、離れている場所にいる職員に連絡をしてしまうなど、現場に向かうまでのタイムロスが発生していました。人の命を預かっている我々にとっては、少しの時間でも大きなロスになりえます。ナウトを導入してからは、医療職員の乗っている車両がどこにいるのかがGPSですぐにわかるため、最寄りの車両に「00様のところへ今すぐ行ってほしい」と、直接指示が出せる。非常に役立っています。

-利用者の方にとっても、迅速な連携は大きな安心材料になりますね。

中村氏) はい。今までは具体的な到着時間が見えず、 「0時ぐらいになりそうです」という言い方でしかお伝えできていませんでした。それが「あと5分で到着します」と具体的に伝えられるようになったことで、非常事態で大きな不安を抱えている利用者様に、少しでも安心していただけるのではないかと考えています。導入当初の目的は、安全やコンプライアンス面での部分が主でした。現在は、さまざまな機能を有効活用させてもらっており、大変満足しています。もちろんコストはかかりますが、それ以上の成果は確実にあります。特に無事故の定着化が図れているのは、ひとつの事故で会社の経営が傾いてしまうこともあると考えると、本当にプライスレスだと感じています。

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