Case Study

導入事例

15

Nauto Safety Stories – 株式会社六日町自動車学校 仕組み化によって効率的な管理を実現。ナウト導入で違反・クレーム減少

  • 株式会社六日町自動車学校
  • 代表取締役社長
  • 佐藤 与仁 氏

株式会社六日町自動車学校
代表取締役社長
佐藤 与仁 氏

事故・違反・クレームから
従業員を守るために導入

― 御社の事業内容を教えてください。

佐藤氏)自動車教習所の経営をしております。地域の通学のお客様をはじめ、宿泊タイプの教習で全国各地からお客様からご利用いただいております。個人のお客様の他には法人企業様からもご利用いただいております。取扱車種は普通車、準中型、中型、大型、大型特殊、けん引、普通二輪、大型二輪です。またフォークリフト講習も行っております。免許をお持ちの方向けの運転診断サービスや日本有数の豪雪地の立地を活かした雪道運転講習も行っています。

ナウトは40台ほどある教習車両と送迎車両の一部を除く、ほぼ全車に導入しています。

― ナウトの導入に至った経緯を教えてください。

佐藤氏)最初のきっかけとしては、教習中や送迎中の事故や違反、クレームをゼロにしようという取り組みからです。また、いわれのないクレーマーから社員を守るためでもあります。映像記録があれば、実際はやっていなければそれをお客様に証明して社員を守れるからです。

― ありがとうございます。ナウト以前に、他社のドライブレコーダーは導入されていたのでしょうか?

佐藤氏)全台ではありませんが、導入していました。シガーソケットに挿して使い、USBメモリに記録するタイプのものです。ドライバーごとに紐づけており、教習や送迎が終わったらその都度事務所に持ち帰って、USBからPCにデータを移すという方法での集計。しかし、そのやり方ではきちんとデータを取って置く者と取らない者に分かれてしまっていました。また、チェックの方法にも問題がありましたね。一カ月ごとに締めて集計し、データを一覧にすることはできますが、数字だけ見せられても当人たちには響きません。そこが問題だったので、別のドライブレコーダーに替えました。次に導入したものも使い勝手が悪く、どうしようかと思っていた時に、ナウトを紹介していただきました。

ナウトの機能を活用し
チェックや管理を仕組み化

― 実際に、ナウトをどんなふうに活用されていますか?

佐藤氏)まず校内に関しては、主に教習中の事故ですね。事故が起こった後に指摘されてもなかなかイメージがしづらいところもありますが、その瞬間を映像で見られるので再発防止にもなりますし、事故をよりリアルなこととして実感していただけると思います。路上講習に出る車両については、他の一般の方との事故というのもまれにありますので、事故が発生した後に、社内での対応を検討する際にも活用しています。事故を起こしたくて起こす人はいませんから、やはり会社としてどのように指導していくかはデリケートな部分だと思います。送迎車のドライバーは高齢の方も多いので、映像と合わせて伝えることで、相手がどういう言い方されたら腑に落ちるかということを考えながら指導していますね。

― 社内の安全運転に関する制度にも、ナウトをご活用いただいているとうかがいました。

佐藤氏)当社には手帳サイズの『経営計画書』があり、全社員・パートが所持しています。その中で「安全運転に関する方針」という項目をまとめているのですが、その基本が「道交法を守り、地域やお客様の厳しい視線を意識した運転マナーを実施する」というもの。これさえ実践してくれれば他の項目はいらないと言えるのですが、それができれば苦労しません。この基本を守るためには、なあなあにせず仕組み化していくことが大切です。チェックをする仕組み、指導をする仕組み、表彰する仕組みなどを設定することで、基本方針を達成しようという取り組みです。

― その仕組みの中に、ナウトを取り入れていただいているんですね。

佐藤氏)はい。まずチェックの仕組みについては、これまでもさまざまなやり方を試してきましたが、現在は「ナウトで定期的にチェックする」という項目を設けています。それに加え、年1回運転記録証明書を取得し、無事故・無違反であれば、褒賞として安全運転手当を支給するという仕組みです。ナウトでチェックしていることを黙っていると反発される可能性がありますので、ナウトをすべての車両に設置していること、異常運転行動のデータをすべて記録していることは、事前にすべての社員に周知し、後出しじゃんけんにならないようにしています。このような取り組みを行ったところ、かなりの効果がありました。2020年は1年間で、もらい事故も含めて事故が17件、違反が2件発生しています。違反というのは、警察に取り締まられたものと、「一時的にスマホを見ていた」などナウト基準での危険運転行動も違反とみなしています。2021年はそうした違反行動がなくなりましたので、抑止効果があると考えています。

業務の負担にならない
短時間でのチェックが可能

― クレーム発生への影響に関してはいかがでしょうか?

佐藤氏)たとえば、お客様から「自動車学校の送迎バスなのに、黄色信号で進んでいいのか」、あるいは「いま六日町自動車学校の車が前を走っているが、制限速度を超えて走行している」、「歩行者が横断歩道を渡ろうとしているのに止まらなくていいのか」といったクレームが、残念ながら時折あります。これも仕組み化によって、以前は年間で2桁は件数としてあったのが、2020年度は8件に減りました。2021年度はさらに件数が減っています。なかなかゼロにするのは難しいですが、ナウト導入以前と比べたら激減していますね。事故であれクレームであれ、対応する社員は時間を取られ、生産性アップにもお客様満足にもつながりません。目に見えないコストとして蓄積されていきますので、それを考えればナウトを導入して仕組み化・チェック化して対応時間を減らした方がいい。経営者としてもストレスフリーだと感じます。

― 通常の業務で、ナウトを使ったチェックはどのような体制で行っているのでしょうか?

佐藤氏)「Chatwork」を使って、担当者が定期的にチェックした内容を報告、社員全員が見られるようにしています。たとえば、無線教習の際にお客様がマスクをはずしていて、危険運転行動ではないのですが「このご時世に、マスクを外しているのは問題ないか?」と意見をくれた担当者もいます。映像や画像も共有し、必要に応じてお客様に直接指導することもあり、後日「指導したところ、改善が見られた」といった報告も上がってきています。また、当社ではお客様に安心して通っていただくために除菌対策を徹底していまして、車内での除菌スプレー噴霧など、従業員がきちんと行っているかもチェックの対象としています。

―さまざまな観点でのチェック体制が整っているんですね。

佐藤氏)はい、何かあればデータ抽出されますので、管理者が何時間にも及ぶデータの中から探したりする必要がないので、チェックの手間がかかりません。入社3カ月目の事務スタッフでも、5~10分程度の時間で毎日チェック、報告してくれます。半期ごとに無事故・無違反の人を表彰していますが、それを判断する基準の要もナウトです。ペナルティと褒賞の対象が仕組み化して回っているので、その結果、事故・違反・クレームの減少につながっていると考えています。

社員の見えないストレス、
ナウト活用&仕組み化で改善を

― 最後に、他の教習所様に向けてメッセージをお願いします。

佐藤氏)先ほども申し上げたように、事故・違反・クレームの対応に従業員の時間を取らせるぐらいなら、ナウトを活用して仕組み化し、人的コストを減らす方が良いのではないでしょうか。また、USBやSDカード式のドライブレコーダーを使っている多くの教習所が、記録メディアを毎日抜き差ししてバックアップを取って、何かあったらすべてのデータの中から検索をして……という手間がかかっていると思います。イニシャルコストやランニングコストを考えると、金額的にはその方が安いのかもしれませんが、そこにかける時間や、数字には出ない社員のストレスをお金に換算するとしたら、どちらがいいか?

―ありがとうございます。ナウトの機能やデータをどのように活用してルール作りをしていけばいいのか、ということは、他の企業様も悩んでいる方が多いようなので、御社の取り組みは非常に参考になるかと思います。本日はありがとうございました。

記事一覧へ